恵比寿で食べれる北海道の厳選食材
当店の料理人は、ホテル出身でキャリア20年の和食板前が作っております。
だからこそ、当店が気をつけていることは、「素材をいじり過ぎないこと」です。
職業柄、和食の人気店や、フレンチ・イタリアンなので有名シェフのお店で食事する機会に恵まれます。
すると、食事中にこう感じることがあります。
「そこまで食材をいじらなくても、おいしいのに・・・」
あてるいでは、調理は、食材が持つ力を引き出す「化粧」だと考えています。
食材に力があれば、調理はシンプル且つストレートな「薄化粧」で十分。
逆に、食材に力がなければ、厚化粧でごまかさないといけない。
当店がシンプルかつストレートな和食ベースの北海道料理にこだわるのは、
こうしたポリシーに基づいています。
厳選食材1:うに
「北海道のうに=エゾバフンウニは最高」そう思われる方が多いのですが、本当でしょうか?北海道では、バフンウニだけではなく、ムラサキウニも獲れます。
バフンウニとムラサキウニではおいしさが異なります。
バフンウニは濃厚なフレンチのようですし、ムラサキウニはあっさりしているけど芯がしっかりある京料理のようもので、どちらが本物か、と優越を付けることはナンセンス。
フレンチも京料理も、本物ならどちらも旨い。
うにもこれと一緒で、バフンウニとムラサキウニもどちらも良さがあります。
そうではなく、ウニの味を決めるのは品種より、加工技術と鮮度です。
よく「うには苦いから苦手」とおっしゃる方がいますが、間違いなく加工、保存が悪いウニを召し上がっただけなのです。
もっともおいしいウニは、「ミョウバン」という保存料に漬かっていないウニです。
当店では、加工技術や保存状態がしっかりしたウニだけを仕入れています。
厳選食材2:厚岸産の牡蠣
某フレンチの人気店では、着席したお客様に「厚岸の牡蠣」をアミューズ代わりに勧めています。
フレンチの人気店だけでなく、プロの料理人には広島や三陸の牡蠣よりも、厚岸の牡蠣を使う料理人が多いのです。
なぜ、厚岸の牡蠣が旨いのか?その秘密は二つあります。
1 【栄養分が豊富だから、旨い!】
厚岸湾は豊かな森と湿原に囲まれた厚岸湖から流れ出た栄養豊富な川が太平洋に面する湾と交わり、プランクトンが多く発生します。牡蠣の餌はプランクトンだから、厚岸湾では滋養豊かな牡蠣が育ちやすい環境が整っています。栄養が凝縮された厚岸の牡蠣は旨みが違います。
2 【牡蠣に優しい海水環境】
厚岸湾の海水温度は、年間を通じ15度に達しません。この低い海水で育った牡蠣は、濃厚な旨みを持ちます。さらに厚岸では赤潮も全く発生しないので、牡蠣にとって生息しやすい環境なのです
厚岸の牡蠣の身は肉厚ですが、ふっくらとやわらかく、味は濃厚。なかでも特筆すべきは太い貝柱で、深い甘みが絶品。
口の中に残る清涼感と旨みが特徴のこの牡蠣が日本一。
因みに、「アッケシ」とはアイヌ語で「牡蠣の多い場所」という意味もあるそう。
厳選食材3:野付産の活けホタテ(日本一の評価)
野付のホタテは、旨みのもとであるグリコーゲンが1玉10g以上ある。
これ、普通のホタテを比較すると、約8玉分に相当する分量になる。
なぜ、野付のホタテはこんなにんまいのか?
それは、天然に極めて近い環境で養殖されるからだ。
水深10m~30mの砂地の上に、ホタテの稚貝を撒いて育て、大きな熊手でホタテを取る。
だから実入りがしっかりしているだけでなく、実際に食べてみると甘み、旨味が全然違う。このホタテを口にしたら、二度と他の産地のホタテが食べられなくなる、罪なホタテです。